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2005年09月30日

これから

これから今年8本目の沢登りに行ってきます。
今度は谷川の湯檜曽川本谷。牧野と二人で。
今年行く沢の中では最もスケールがある、難しくも楽しそうな一本です。今年の一つの目標としていた沢です。
これが無難に遡行できれば中級者の仲間入りかなという沢です。
こうやって、友人と試行錯誤しながら徐々にレベルを上げるのは、時間がかかるけれどとても楽しいです。

若いうちはもっと困難を追求したほうがいいのではないかと、このごろ思います。
フリークライミングの技術を基礎にして、アルパインクライミングや沢や冬山など不確定要素の強いバリエーションを目指す。僕はそういう山を志向しています。そうすることにより、厳しい状況でも冷静に行動できる生命力の強さを獲得できるのではないかと思うのです。部分的に強くなるのではなくて、全体的に強くなりたい。あらゆる状況でも対応できるようになりたいです。

沢登りは総合力が必要です。登攀能力だけではなく、あらゆる不確定要素に対応できる能力が必要です。僕は都会にいると冴えないですが、山の中にいると、自分の能力が十全に発揮できる気がします。生命力がふつふつと湧いてくる感じがします。山では強い、厳しい状況であればあるほど強い、そういう自負を抱けるように、慎重かつ情熱的に、山に行き続けたいです。

土日と、天気も悪くなさそうなので楽しみです。

投稿者 tsuyoshi : 17:42 | トラックバック

2005年09月25日

山のような目標

数ヶ月〜1,2年以内に達成したいこと。

・リードクライミング
湯河原・幕岩の「シャクシャイン10d」「ダイヤモンドヒップ11a」
小川山「小川山レイバック」「クレイジージャム」などのクラッククライミング
マルチピッチのクライミング

・ボルダリング
一級

・沢登り
黒部川上ノ廊下
飯豊胎内川
利根川本流

・冬山
黒部横断
南アルプス単独全山縦走

・アルパインクライミング
北岳バットレス、前穂北尾根、谷川衝立岩…他たくさん。
単独登攀


いつか(なるべく早いうちに)ぜひ
・ヨセミテのビッグウォール
・アルパインスタイルでK2
・フィッツロイ、デナリ、アルパマヨ

投稿者 tsuyoshi : 13:47 | コメント (2) | トラックバック

2005年09月22日

お知らせ

いま書店にならんでいる『青春と読書』と『小説すばる』の10月号に、第三回開高健ノンフィクション賞の選評が載っています。僕の作品についても触れられています。選考委員5名がどのように僕の文章を読んだのか、良かったら読んでみて下さい。

投稿者 tsuyoshi : 03:18 | トラックバック

会津 檜枝岐川下ノ沢

9月16〜17日に友人と檜枝岐(ひのえまた)川・下ノ沢に行ってきました。
焚き火、満月、滝また滝、ヤブ漕ぎ、木いちご、草原、会津駒ヶ岳、ブナ林、温泉…、濃密な二日間でした。


投稿者 tsuyoshi : 01:56 | コメント (4) | トラックバック

2005年09月13日

奥秩父 大常木谷

先週は、木曜日に水無川本谷、土日に奥秩父の大常木谷と、二度も沢登りに行く濃密な週だった。でも、行けば行く程もっと行きたくなってしまう。

僕の中では、沢登りにも三種類ある。
一つめは初心者を連れて行く沢。これは簡単な沢を選ぶ。僕がいっぱいいっぱいになってしまったら連れて行けないからだ。
二つめは単独で行く沢。これは長くてもいいが登攀要素の少ない沢を選ぶ。川や森を独り占めし、恋しているような苦しみを味わいながら、ずっと自分と話してる。
三つめは足並みが揃った友人と行く沢。これは難易度の高い沢やスケールの大きい沢を選ぶ。信頼できる友人と知恵を絞りながら沢を突破する。いつか利根川本流や黒部上の廊下や飯豊胎内川や屋久島宮浦川などの憧れの谷に行きたい。

初心者を連れて簡単な沢ばかり行っていると、もっと難しいスケールの大きな沢に行きたくなる。そして複数でばかり行っていると、単独で沢に行きたくなる。単独でばかり行っていると、たまには誰かと楽しく気楽に行きたくもなる。けっこう繊細なのだ。

今回の奥秩父、大常木谷は、ずっと行きたかった沢。
難易度を追求した挑戦的な一本ではないけれど、決して簡単ではない。信頼できる友人と行きたい沢だ。牧野とごうくんと日程が合ったので三人で行くことにした。

ナメ(一枚岩の上を水が流れているところ)、ナメ滝、ゴルジュ(両岸の岩壁が狭まったところ)、小滝、釜などが連続する、非常に美しい沢だった。大滝25メートルはすごい迫力だった。焚き火は相変わらず美しかった。下山後の温泉もよかった。いままで奥秩父にはあまり行っていなかったが、丹沢と奥多摩のいい所を足したような渓相で、これからもっといろいろ行きたいと思った。

帰りの車の中で、来年は黒部上の廊下に行こうと話し合った。その前に奥秩父の丹波川本流や一ノ瀬川本流で水量の多い沢の練習をしようとも話し合った。今から楽しみである。


投稿者 tsuyoshi : 21:32 | コメント (2) | トラックバック

2005年09月10日

丹沢 水無川本谷

おうきくん、ねぎ氏と日帰りで丹沢の水無川本谷に行ってきました。
人気のあるルートなのもうなずける、明るい楽しい谷でした。

投稿者 tsuyoshi : 01:25 | コメント (3) | トラックバック

2005年09月04日

奥多摩 大雲取谷

昨日の早朝アパートを出て、電車とバスを乗り継ぎ、昼頃から歩き始めた時は、なんでまた休みの日だっていうのにこんな重い荷物を背負って歩かねばならないのかと、かなり頭に来ていた。それなのに一泊して谷を遡行しアパートに戻ってくると、すぐ資料を広げ、次にどこに行こうかあれこれ頭を悩ませている。

奥多摩、大雲取谷を遡行し、谷の真ん中で焚き火をし一泊し、翌日谷を詰め、登山道を歩き、雲取山に登ってきた。久しぶりの単独行。上出来すぎるできばえだった。

ハイライトは初日の、谷を遡行しはじめて二時間ぐらいの時。
いつ起こったのかは知らないが、山の斜面が大崩壊しており、谷が巨岩と土砂と倒木で埋め尽くされていた。苦労して登り、崩壊地帯を越すと、その先にはせき止められた沢の水が溜まり、大きな自然湖ができていた。谷が水没していたのだ。もちろん事前に調べた資料にはこんなこと全く書いてなかった。自然の、谷の、なんと変化の激しいことか。

今までも地図にあるはずの滝が土砂に埋まっていたりしたことはあったが、谷全体が土砂に埋まり、その先に湖が立ちはだかっていたのは初めてだ。
通過するには泳ぐしかない。ザックを浮き輪代わりにして、覚悟を決め泳ぐ。水は冷たく、驚くほど透明だった。しかし底は深く、真っ暗でなにも見えなかった。100mぐらい泳いでやっと通過した。湖に住む竜のような神様が出てきそうで、正直怖かった。

夜は絶好のビバークサイトを見つけ、テントを張り、嬉々として焚き火をおこす。焚き火はいつだって美しい。森の中なので、日が落ちたら真っ暗になった。久しぶりの単独行で、久しぶりの漆黒の野宿だった。

夜中にテントを離れたとき、真っ暗闇のなかに、ロウソクの光に照らされたテントだけが浮かび上がり、あとはモノノケの匂いがぷんぷんしていた。闇は想像力をたくましくしすぎる。そうだった、闇とはこういうものだったと、怖くも感じ、懐かしくも感じた。

大雲取谷は原生林の中を流れる、苔の美しい谷だった。
美しい小滝を丁寧に越えていき、源流部で登山道に合流し、雲取山に登り、鴨沢へ下山した。天気が良かったお陰で、登山道を歩くのも実に気持ちがよかった。

遡行中、次々と現れる小滝を越えながら、沢登りの面白さの一つは、この「自由さ」だと思っていた。
沢には登山道のような道がない。だから次々と変化する渓相に、知恵を振り絞って対処する。沢は管理されていないので、不確定要素がおおく、危険もある。でも、経験を積めばなんとかなる。なんとかしてしまえるような知恵と自信がつく。

僕にとって「自由」とは、リスクを受け入れ、自分自身をたのみにし、知恵を振り絞り、困難を克服するということだ。自立なき自由は、単なる我がままだろう。

「自由」の反対は「管理」だろう。
そして、いまぼくたちが住んでいる社会はどんどん管理社会になっている。たぶん9.11以後に急速に管理社会化が進んだ。そうすることで「安心」を得ている。不安を煽られ、ヒステリックなほど「安心」を求め、進んで管理されたがる社会だ。なにか、びくびくばかりして、いのちが小さく萎縮してしまうような社会だ。

そんな社会が窮屈だから沢登りに行くのだというのは、たぶん一つの理由なのだろう。
沢登りには「自由」がある。沢にはまだ人間の管理は行き届いていない。それはあの大崩壊とその後ろの湖が物語っている。
沢登りは、管理されることから自由になることで垣間見える、世界の豊穣さを知らせてくれる。闇の深さや、火のゆらめきや、滝や釜の水の色を通して知る、いのちが本来持っている、どこまでも奥深い豊穣さだ。そしてそれは「自由」でなければ知ることのできない豊穣さだ。

僕の沢の技術レベルは、まだ中の下ぐらいだ。
だから、まだ沢を自由自在に歩けるわけではない。
でも、これからたくさん経験を積み、何年か後にはどこへでも行けるようになりたい。
経験を積むことでより自由になる。それが僕にとっての「自由」だ。
経験は決して「自由」を妨げない。
経験は、「自由」になるための道具だ。

投稿者 tsuyoshi : 01:46 | コメント (4) | トラックバック

2005年09月02日

これから沢に。

いまは真夜中で、これから何時間後かの電車に乗り、奥多摩へ沢登りに行きます。一泊の予定で、単独で。

さっきまでああでもないこうでもないと荷物を用意していました。今回は車ではないので余分なものは持っていけません。がんばって軽量化に努めたはずなのに、出来上がったザックを持ち上げてみると結構重い。でも仕方がない。まあこれぐらいなら許容範囲内だ。背負って一日中歩けるでしょう。

荷物を用意しながら、「背負って歩けるだけの荷物」というのは、なかなか素晴らしいなとおもいました。そして「背負えるだけの気持ち」なんてことを考えました。誰かの気持ちかもしれないし、自分の気持ちかもしれない。あれもこれもでは重すぎる。背負って一日中歩けるだけの重さがいいな、と。
余分なものは持たない。でも必要なものはちゃんと持つ。そして少しの遊び心を加える。それぐらいがちょうどいい。

天気は良さそうです。いい沢と焚き火が期待できそうです。
何か、大好きな恋人に会いに行くかのような喜びです。
単独で沢に行くと、それはデートになるのだということに気がつきました。
いまは、ちょっと緊張しつつ身だしなみを整えているような状態でしょうか。

それでは行ってきます。

投稿者 tsuyoshi : 02:46 | コメント (3) | トラックバック