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2006年06月07日
『わたしを離さないで』
カズオ・イシグロ著 『わたしを離さないで』(早川書房)
それなりに分厚くて、外国の小説で、そして「世界文学」と呼べるような本格的なものを読みたいなと思って手に取った一冊。カズオ・イシグロさんは、日本生まれだけど五歳からイギリスに住んでいて、英語で小説を書く作家。名前だけは知っていたけれど、読むのは初めてだった。
分量があり、淡々とした語り口なので、物語に入っていくまでは大変だったけど、一度入ってしまえば没頭できた。
抑えがきいた文章から、にじみ出るような凄みがあった。あぶりだされるように明らかになっていく事実に驚いた。とても変わった小説だけど、逆説的な普遍性があった。題が予感させるとおり、余韻はやはり哀しいものだった。小説を読むという喜びを感じられ、しっかり腹にたまる物語だった。
ストーリーについては、これから読む方がいると思うので何も書けない。この本に関しては、事前に内容について一切知らない状態で読んだ方がいいと思う。
投稿者 tsuyoshi : 2006年06月07日 13:08
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「こころが漂流している。」 何もはっきりとは書かれていない。 秘密が明かされて行くのも、小出しにされるというよりも、読んでいる自分たちさ... [続きを読む]
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