2006年12月03日

『バスジャック』

三崎亜記さんの短篇集『バスジャック』(集英社)を読んだ。
デビュー作の『となり町戦争』もそうだったけれど、シュールなのにそこはかとないユーモアに満ちていて、ありえない設定なのに奇妙な説得力がある、すばらしい作品だった。七つの短篇がおさめられていて、どれもそれぞれよかったけれど、その中でも特に「二人の記憶」「動物園」「送りの夏」の三篇は、ずーっと余韻が残るほどすばらしかった。これから彼の出す本は全部読んでいきたいなと思った。

いい小説を読んだときの常で、内容に立ち入った具体的な感想は書けそうにない。
ただただじわっとした共感があるばかりなのだ。
読み終わった人と、どれが一番面白かったか話し合いたくなるような短篇集だった。
どの物語も、読む人によって感じ方がいろいろだろうなと思えるものばかりなのだ。
そして、なにを感じたかなどを語り合えたら、きっとすごく楽しいだろうなと思った。

投稿者 tsuyoshi : 2006年12月03日 01:27

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://hanamote.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/149