2008年12月24日
友人の友人という関係で広がっていく世界の豊穣さ
昨日は友人の彼女の家でクリスマス会。
前菜にタコとパセリのマリネをいただく。それからオクラとゆで卵と手製ビーフジャーキーのサラダ、たらこスパゲッティ、ペペロンチーノと次々とすばらしい料理が続き、そしてメインに、骨付き鶏肉のオーブン焼きが出てきた。平らなプレートにオリーブオイルに浸かった骨付き肉が人数分並べられ、トマト、パプリカ、たまねぎ、じゃがいもなどがほとんど丸ごと並べられ、表面がこんがり焼けて、じゅうじゅうと音を立てている。おいしいおいしいと、夢中になっていただく。食後にはハーブティーと手製のカボチャケーキ。みなでたくさん話し、お腹いっぱいいただいての帰路、なんて心と手間ひまかけた料理なのだろう、きっと彼女とずいぶんと前から相談し、作戦を練っていたに違いないと思い、そういう場に呼んでもらえたことを心から嬉しく思った。
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今年一年を振り返ると、友人の友人という関係で広がっていく世界の豊穣さに心から魅せられた一年だったということができると思う。
去年まではおそらくそうではなかった。旅から帰ってから僕は、自分の内面を掘り下げていくこと、一人で立っていくこと、言い換えれば自由と孤独というものを大切にしていたと思う。その過程で多くの本と出会い、その本から得られたものを栄養にして、ずっと自分の中にある、なにか得体の知れないものを見ようとしていたように思う。
そういう思いを育てることで得られた光景が、一本の樹が立っているというイメージだった。
去年の9月に「次の十年、「根」と「葉」について」という文章を書いた。その中で僕は、「自分」が「世界」とどう関わっていきたいかということを、根と葉をイメージして探っていた。
「世界」と「自分」との関係を考えるとき、このごろぼくはよく、一本の木をイメージします。森の中に立つ一本の木のように世界と連絡をつけたいなと思うのです。
一本の木は主に「根」と「葉」とで世界と連絡をつけています。「根」は、暗い地中に深く伸び、「自分」を「世界」と繋げ、そのことで自立しています。「葉」は、明るい空の中で光を受け、「自分」を「世界」に向けて開き、そのことで森の一部になっています。森の中に場を得ています。そういう木のありかたに、なにかとても大切な、見習うべきものがある気がするのです。
こう書いているときの僕は、「自分」と「世界」との関係性に焦点が合っていて、自分を取りかこむ他者の存在にまではあまり目が向いていなかったように思う。
それからしばらくし、僕はある友人の結婚式に出席した。そして二人がみんなの前に立っている姿を見て、「二本の樹が立っている」というイメージがありありと目に浮かび、「祝婚の詩」という詩を書いた。
そして、一年前ぐらいから、友人の友人という関係性の中で、「世界」というものが開けていくようになった。
ある人と出会い、友人になるということは、あるビジョンを共有しているということ。あるいは共通の「問い」を抱えているということ。そういうときは必ず、なにかとても深い部分での会話がなされ、そして、ああここにも同じようなビジョンを模索している人がいる、やっていることはそれぞれだけど、同じ方向に向かっていると思い、嬉しくなる。そして、その共有できる想いと、それでもどうしても共有できない想いとがせめぎ合い、友人たちとの関係性という場が形成され、世界が広がっていく。
そうやって広がっていく世界は、この上なく豊穣なものだった。
でもそうやって広がることができたのはやはりその前に、一本の樹のように立っていきたい、そうやって世界と連絡をつけていきたいと強く願ったからだ。「一人」という感覚はやはり重要で、それなくして他者と出会えないのではないかとすら思う。
しかしその「一人」という感覚は、他者に影響されないということではない。それどころか、出会ってしまったことにより、もう取り返しのつかない、決定的な変化が起こることさえある。
もう引き返せないという点を、ありったけの勇気で越えて行ったときには、その先にいままでとはまるで違う光景が広がっている。そしてそういう光景こそが、ほんとうは自分が求めていたものなのだということに、後から気づいたりする。そのようにして出会い、変化を受け入れていくことが、自分の樹を育てていくということなのだと思っている。
今年は、充実した、あまりに長い一年だった、という感覚がある。
そういう一年を過ごせたことをとても嬉しく思う。
濃密な、ずっと旅をしていたような一年で、去年のことがはるか昔の出来事のように思える。
それは次々に起こる変化を受け入れていったからだと思う。
そういう変化のきっかけを起こしてくれた友人たちに感謝します。
これからもよろしく。
投稿者 tsuyoshi : 2008年12月24日 08:37
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